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看護学校教員の仕事内容とは?実体験でわかるリアルな業務ときつさ・やりがい

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看護学校教員の仕事内容は、外から見ると意外と知られていません。実際には、授業だけでなく、実習指導、学生対応、学校運営、国家試験対策まで、想像以上に幅広い業務を担っています。私自身、臨床を経験したのちに看護学校教員として働いてきましたが、正直に言うと「こんなに仕事があるのか」と驚きました。

華やかに見える教育の裏側には、地道な準備、調整、そして感情労働があります。この記事では、看護学校教員の仕事内容を実体験を交えながらわかりやすく解説します。

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1.看護学校教員の仕事内容【全体像】

(1)授業・講義業務

  • 講義資料の作成
  • スライド作成・更新
  • 演習の企画運営
  • 試験問題の作成
  • 採点・成績処理
  • 国家試験対策講義

実際に時間を要するのは授業本番よりも準備です。90分の講義のために数時間かけて資料を作ることも珍しくありません。特に国家試験対策では、出題傾向の分析や弱点分野の補強プリント作成など、見えない作業が多く発生します。

(2)実習指導

  • 実習施設との調整
  • 学生の看護過程指導
  • 実習記録の添削
  • カンファレンスの運営
  • 個別面談・メンタルサポート

看護学校教員の業務の中でも、特に負担が大きいのが実習指導です。実習期間中は、朝早く病院に入り、学生の記録指導が終わるまで帰れない日もあります。教育者であると同時に、調整役・相談役としての役割も求められます。

(3)学生対応・担任業務

  • 出欠管理
  • 個別面談
  • 留年・退学に関する支援
  • 人間関係トラブル対応
  • 保護者対応

授業が終わった後に「少し相談があります」と声をかけられることも日常的です。学習面だけでなく、生活面やメンタル面のサポートも重要な仕事です。

(4)学校運営業務

  • 会議参加
  • カリキュラム改正
  • シラバス作成
  • 入試業務
  • オープンキャンパス対応
  • 各種書類作成

意外と知られていないのが、学校運営に関わる業務です。教育機関である以上、組織としての業務も数多く存在します。実際には、授業以外の業務が業務全体の半分以上を占めることもあります。

2.【実体験】看護学校教員のリアルな1日

(1)授業がある日のスケジュール例

時間内容実際のリアル
8:30出勤・メール確認学生からの質問、実習施設からの連絡、会議資料共有などをチェック
9:00〜10:301限目の講義90分はあっという間。学生の反応を見ながら内容を微調整
10:40〜12:102限目の講義・演習グループワークや事例演習。進行管理も重要な仕事
12:10〜13:00昼休み…のはず「先生、少し相談があります」と面談が入ることが多い
13:00〜15:00採点・資料修正次回授業準備、スライド修正、試験前は問題作成に追われる
15:00〜17:00会議カリキュラム、実習配置、指導方針などのすり合わせ
17:30〜定時だが帰れない国家試験対策資料作成などで19時を過ぎることも

(2)実習期間中の1日

時間内容実際のリアル
7:30病院へ直行学生より早く病棟入り。情報収集と指導者への挨拶
8:30学生集合・目標確認その日の行動目標を確認し、不安のある学生をフォロー
午前中病棟ラウンド学生のケアを見守りつつ、必要時にフォロー・関係調整
午後記録指導・カンファレンス記録を確認し、看護過程の思考を深める指導
17:00〜実習終了…しかし記録が終わらなければ帰れない。21時近くになることも

(3)国家試験前の繁忙期

  • 模試の分析
  • 弱点分野の補習
  • 個別面談
  • 精神的サポート

国家試験前は、独特の緊張感に包まれます。「今年の合格率はどうなるのか」というプレッシャーは想像以上です。学生の不安がそのまま教員にも伝わります。試験当日の引率が休日対応になることもあります。合格発表の日は、朝から落ち着きません。

私の実感:看護学校教員の1日は、決して余裕があるものではありません。授業、指導、調整、面談、会議が重なり、気づけば1日が終わります。

ただ、忙しさの中で感じるのは学生の成長です。昨日できなかったことが今日できるようになる瞬間に立ち会えることは、この仕事ならではのやりがいです。

3.看護学校教員はきつい?ブラックと言われる理由

(1)業務量が想像以上に多い

看護学校教員の仕事は、授業だけではありません。

  • 講義準備
  • 試験問題作成
  • 実習指導
  • 記録添削
  • 面談
  • 会議
  • 書類作成

これらが同時進行します。特に実習期間中は、日中は病院、夕方以降は記録指導や翌日の準備という流れになりやすく、業務時間が長くなりがちです。臨床より楽そうと思って転職すると、ギャップに驚くケースも少なくありません。

(2)感情労働が多い

看護学校教員は、教育者であると同時に相談役でもあります。

  • 実習がつらいと涙する学生
  • 人間関係で悩む学生
  • 留年の危機に直面する学生
  • 国家試験前に不安で眠れない学生

学生の不安や葛藤を受け止めることは、想像以上にエネルギーを使います。さらに、実習指導者や管理職との調整役になることもあり、板挟みになる場面もあります。精神的な負担が大きいことが、「きつい」と言われる理由の一つです。

(3)持ち帰り仕事が発生しやすい

授業準備や試験問題作成は、まとまった時間が必要です。日中は面談や会議が入るため、結果的に自宅で作業することもあります。

  • 国家試験前の補習資料作成
  • カリキュラム改正時の資料作成
  • 自己点検評価書の作成

などは、業務量が一気に増えます。勤務時間内だけで完結しにくい点が、ブラックと感じる要因になることもあります。

(4)合格率へのプレッシャー

看護学校にとって国家試験合格率は重要な指標です。合格率が下がれば、学校評価にも影響します。

  • 模試の点数が伸びない
  • ボーダーラインの学生が多い

といった状況では、教員の心理的負担は大きくなります。学生の人生がかかっているという責任の重さが、きついと感じる理由につながります。

4.看護教員を続ける理由【やりがい】

(1)学生の成長を間近で見られる

入学当初は不安そうだった学生が、実習を重ねるごとに表情を変えていきます。

  • 患者さんと自然に会話できるようになる
  • 根拠をもってアセスメントできるようになる
  • 自分の看護を語れるようになる

「先生、できました」と報告してくれた瞬間。国家試験に合格し、涙を流す姿。その成長のプロセスを最前線で見守れることは、教育の現場ならではの喜びです。

(2)「未来の看護師」を育てている実感

臨床では目の前の患者さんの命を守ります。一方、教員は未来の看護師を育てます。自分が関わった学生が、

  • 救急で活躍している
  • 訪問看護で地域を支えている
  • 後輩を指導する立場になっている

そんな話を聞くと、教育の影響力の大きさを実感します。目の前の1人を育てることが、結果的に多くの患者さんの支えにつながっていきます。

(3)教えることで自分も成長できる

教える立場になると、

  • なぜそのケアを行うのか
  • どんな根拠があるのか
  • どう説明すれば伝わるのか

常に問い直すことになります。その過程で、自分自身の知識や思考も磨かれていきます。「教えることは学ぶこと」という言葉を実感する瞬間です。

私の実感:看護学校教員は、忙しく、責任も重い仕事です。しかし、人の人生に深く関わる仕事であることは間違いありません。きつさだけでは続きません。やりがいがあるからこそ、多くの教員が現場に立ち続けています。

5.看護学校教員に向いている人の特徴

(1)調整力がある人

看護学校教員は、常に間に立つ存在です。

  • 学生と実習指導者の間
  • 学生と学校の間
  • 教員同士の間

意見や立場の違いを調整しながら、物事を前に進めていく力が求められます。一方的に正しさを押し通すよりも、どうすれば全体がうまく回るかを考えられる人は向いています。

(2)忍耐力がある人

教育は、すぐに成果が出るものではありません。同じことを何度も説明することもありますし、実習で同じ指摘を繰り返すこともあります。「なぜできないのか」ではなく、「どうすればできるようになるか」を考え続けられる人は、教員に向いています。

(3)人の成長を喜べる人

教員の仕事は、自分が評価される場面は多くありません。主役は常に学生です。学生の成功を心から喜べること。自分の成果ではなく、学生の成長をやりがいにできること。この感覚がないと、長く続けるのは難しいかもしれません。

(4)感情コントロールができる人

教育現場では、感情が揺さぶられる場面が多くあります。

  • 学生の態度に苛立つ
  • 実習指導者との意見の食い違い
  • 合格率へのプレッシャー

その場の感情で動くのではなく、冷静に状況を整理できる力が必要です。

(5)学び続けられる人

医療も教育も、常に変化しています。

  • 国家試験の出題傾向の変化
  • ガイドラインの改訂
  • 教育方法のアップデート

「もう十分知っている」と思った瞬間に、成長は止まります。学び続ける姿勢がある人は、教員として伸び続けます。

私の実感:看護学校教員は、安定していそうに見える仕事ですが、実際は多役割でエネルギーを使う職種です。ただし、向いている人にとっては、非常にやりがいの大きい仕事でもあります。

6.看護学校教員への転職を考えている人へ

(1)夜勤はないが、決して楽ではない

看護学校教員は基本的に日勤のみです。夜勤がない点は大きなメリットといえます。

ただし、

  • 授業準備に時間がかかる
  • 実習期間は帰宅が遅くなる
  • 国家試験前は業務が集中する

といった現実があります。「体力的には楽になったが、精神的には別の負担がある」と感じる人もいます。

(2)給与は施設によって差がある

看護学校教員の給与は、母体(病院系・専門学校・大学など)によって大きく異なります。

  • 病院附属校は臨床給与に近いこともある
  • 専門学校はやや抑えめのケースもある
  • 大学教員は学位要件がある代わりに待遇が良い場合もある

また、昇給幅が小さいケースもあるため、長期的な収入見通しも考えておく必要があります。

(3)教育経験がなくても挑戦は可能

多くの看護学校では、一定の臨床経験があれば応募可能です。ただし、教員養成講習会の受講が必要になる場合もあります。最初は戸惑うことも多いですが、教えることに興味があるという気持ちがあれば十分挑戦できます。

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(4)事前に確認すべきポイント

転職前に、確認してほしい点があります。

  • 教員1人あたりの担当科目数
  • 実習担当の人数配置
  • 会議や委員会の数
  • 国家試験対策の体制
  • 有給取得の実態

同じ看護学校教員でも、職場環境は大きく異なります。見学や面接の際に、具体的に質問することをおすすめします。

(5)教育にやりがいを感じられるかが鍵

看護学校教員は、安定していそうだからという理由だけでは続きません。

  • 学生と向き合うことが好きか
  • 成長を支えることに喜びを感じられるか
  • 長期的な視点で人を育てたいと思えるか

この問いに「はい」と答えられるなら、看護教員という選択肢は十分に価値があります。

まとめ|看護学校教員は楽ではない。でも価値のある仕事

看護学校教員の仕事内容は、想像以上に幅広いものです。

  • 授業・講義の準備と実施
  • 実習指導と記録添削
  • 学生面談や保護者対応
  • 会議やカリキュラム改正
  • 国家試験対策と合格率への責任

決して「授業だけの仕事」ではありません。業務量も多く、精神的な負担も小さくないため、「きつい」「ブラック」と言われることがあるのも事実です。

しかしその一方で、看護学校教員には他の仕事にはない価値があります。学生が成長していく姿を間近で見守れること。国家試験に合格し、看護師として巣立っていく瞬間に立ち会えること。自分が関わった学生が、現場で患者さんを支えていると知ること。

それらは、忙しさや苦労を上回るやりがいにつながります。看護学校教員は楽な仕事ではありません。ですが、「未来の看護師を育てる」という大きな意味を持つ仕事です。

もし今、転職を迷っている方や、現場で悩んでいる教員の方がいるなら、この記事が一つの判断材料になれば幸いです。看護教育という仕事には、確かな責任と、確かな価値があります。

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