「そろそろ新しいフィールドで、自分の力を活かしたい」「もう一度、臨床現場で患者さんとしっかり向き合いたい」そんなふうに思い始めた看護教員の皆さんへ。
訪問看護という分野は、教育現場で培った観察力や判断力、そして“教える力”をそのまま活かせる、とても魅力的な領域です。とはいえ、いざ訪問看護に飛び込むとなると「どんなステーションが自分に合っているの?」「安心して働けるか不安…」と感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、看護教員経験を持つ方が“働きやすく、ミスマッチのない職場”を選ぶための14の視点をお伝えします。再スタートを前向きに切るために、ぜひお役立てください。
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- 1. 通勤距離と移動手段をチェックしよう
- 2. 運営母体の違いを理解しよう
- 3. スタッフ人数=教育体制の質に直結
- 4. 利用者層と訪問件数は「働き方のリアル」に直結
- 5. オンコール体制の確認は必須です
- 6. 教育・研修体制は「安心して働き続けられる鍵」
- 7. 勤務形態と柔軟な働き方ができるか?
- 8. 給与と評価制度 〜「納得感のある働き方」のために〜
- 9. 休暇の取りやすさ ~「心身の健康を守るために」~
- 10. 福利厚生 ~安心して長く働くための土台~
- 11. 人間関係 ~安心して働ける環境かどうかの最重要ポイント~
- 12. 理念や方針が自分の看護観・教育観と合っているか
- 13. 直行直帰の可否と休憩時間の自由度 ~自律した働き方ができるか~
- 14. あなたの「転職軸」をはっきりさせる ~看護教員としての経験を活かすために~
- 転職に不安がある方は「プロのサポート」を
- 最後に
1. 通勤距離と移動手段をチェックしよう

訪問看護では、急変対応やオンコール対応があることも。そのため、通勤時間や移動のしやすさは、働きやすさに直結します。
✅ チェックしたい具体ポイント
- 自宅からの距離は?
→ 急な呼び出しがあっても無理なく対応できる範囲か - 通勤手段は選べる?
→ 車通勤・自転車通勤・公共交通機関など、自分に合った方法が取れるか確認しましょう。 - 駐車場の有無や料金は?
→ 車通勤が可能でも「近隣に駐車場がない」「自己負担が高い」ケースもあるので要チェック。 - オンコール対応の範囲は?
→ 自宅待機エリアの範囲指定があるか、通勤圏と合っているかも確認しましょう。
✏️ 教員経験者にとってのポイント
看護教員からの転職では、生活リズムが大きく変化するため、
「朝何時に出勤できるか」「夕方何時に帰れるか」は家族の予定や生活習慣にも大きく影響します。
そのため、“ムリのない通勤圏”であるかどうかは、最初に確認しておきたい大切な要素です。
2. 運営母体の違いを理解しよう

訪問看護ステーションの運営元によって、働き方や職場の雰囲気は大きく異なります。看護教員としてのマネジメント経験や教育的視点を活かしたい方にとって、運営母体の方針はとても重要な判断材料です。
🔷 医療法人(医療系グループが母体)
- 特徴
◦ 病院・クリニックが母体となっていることが多い
◦ 経営が安定しており、福利厚生や研修制度が整っている - こんな方におすすめ
✔ 安定した組織で安心して働きたい
✔ 教育体制が整っている環境でスキルを活かしたい
✔ 将来的に病院グループ内でキャリアの幅を広げたい
🔷 株式会社(営利法人)
- 特徴
◦ 看護師が独立・起業して設立したケースも多い
◦ 現場裁量が大きく、自由度が高い
◦ 働き方や業務内容に柔軟性がある - こんな方におすすめ
✔ 自分の看護観を形にしたい
✔ チーム育成やルール作りに関わりたい
✔ 少人数制でのびのび働きたい
✏️ 看護教員としての経験を活かすには?
「教育体制に力を入れているか」「人材育成に関心があるか」といった、組織としてのビジョン・理念が、教育者としての視点を活かせるかどうかのカギになります。
見学や面接時に、管理者の考え方や職場の文化をしっかり確認しましょう。
3. スタッフ人数=教育体制の質に直結

訪問看護ステーションのスタッフの規模は、そのまま「教育体制」や「業務のサポート体制」に大きく影響します。教員として「教え、学び合う環境」を大切にしてきた方こそ、人数構成はしっかり確認したいポイントです。
🔷 大規模ステーション(常勤看護師7名以上)
- 特徴
◦ チーム制・マニュアル整備・振り返りの時間など、体制が充実
◦ 同行訪問や教育担当の配置もあることが多く、訪問看護未経験者も安心
◦ 医療依存度の高い利用者さんも多く、専門性を高める学びが得やすい - こんな方におすすめ
✔ ブランクがある方
✔ 安心して学び直したい方
✔ 他スタッフとのディスカッションやフィードバックを重視する方
🔷 小規模ステーション(常勤2〜3名程度)
- 特徴
◦ アットホームな雰囲気で、個別性のあるケアがしやすい
◦ 業務の裁量が広く、自分で考えて動ける自由な環境
◦ 教育体制は最小限で、自主性・即戦力が求められる - こんな方におすすめ
✔ 小規模なチームでフラットな関係性を築きたい方
✔ 自分で考えて動くのが得意な方
✔ 教育制度そのものを構築したいと考えている方
🪞自分にとって「学びやすい環境」とは?
看護教員として、「どのような環境で学び、どのように学びを支えてきたか」を振り返ってみてください。
自分が心地よく成長できる環境をイメージすることが、ステーション選びのヒントになります。
4. 利用者層と訪問件数は「働き方のリアル」に直結

訪問看護は、対象となる利用者さんの層や訪問件数によって、1日の過ごし方や求められるスキルが大きく異なります。看護教員として、これまで多様な疾患やライフステージに対応してきた方だからこそ、自分に合う「ケア領域」を見極めることが大切です。
🔷 利用者層をチェックするポイント
利用者層 | 特徴 | 向いている人 |
がん末期 | 終末期ケア、疼痛管理、看取り対応が中心 | 緩和ケアに関心がある方、深く関わる看護をしたい方 |
小児 | 医療的ケア児、成長発達支援、家族支援など | 小児看護・家族支援が得意な方 |
精神疾患 | 統合失調症、うつ病、依存症などの生活支援・服薬管理 | 精神看護や対話を大切にしたケアに関心がある方 |
高齢者(一般) | 慢性疾患管理、リハビリ、認知症ケアなど | 地域包括的なケアに取り組みたい方 |
▶ 見学時や求人情報で、「どんな疾患や年齢層が多いか」を確認しましょう。
🔷 訪問件数が与える1日の負担感
訪問件数は、働き方に直結します。
- 1日3〜4件程度
→ ゆとりを持って1件1件に集中できる。記録や振り返りの時間も確保しやすい。
→ 訪問看護が初めての方や、じっくり関わるケアがしたい方に◎ - 1日5件以上
→ タイトなスケジュールで、移動・記録・ケアを効率的にこなす必要あり。
→ 慣れるまで体力的・精神的な負荷を感じることも。
✏️ 看護教員としての視点から
授業や実習の準備で「タスク管理」や「時間配分」に慣れている教員経験者でも、訪問件数が多いと初めは想像以上に大変に感じることがあります。
「丁寧なケアができる件数かどうか」「自分のペースで学べるか」こうした観点で件数を見ると、働き方のミスマッチを防げます。
5. オンコール体制の確認は必須です

訪問看護では、夜間や休日の緊急対応(オンコール)が発生することがあります。特に臨床を離れていた期間がある方は、いきなり対応するのではなく、「安心して引き継げる体制があるか」を事前にチェックしておくことが大切です。
✅ チェックしておきたい3つのポイント
①担当回数はどれくらい?
- 「週に何回程度オンコールが回ってくるのか」
- 「月の担当日数・休日対応の有無」
👉 家族との生活リズムに合うか、負担になりすぎないか確認しましょう。
② 出動頻度は?どのくらい呼ばれる?
- 「オンコール対応の実際の出動回数(平均)」
- 「電話のみの対応で済むケースの割合」
👉 出動が多いステーションもあれば、月に1〜2回程度しかないところもあります。
③ フォロー体制・相談体制があるか?
- 「緊急時、他のスタッフに相談できる仕組みはあるか」
- 「入職後すぐにオンコールを持たされないか(研修・同行期間はあるか)」
👉 経験が浅い状態で1人で背負わないように、支援体制が整っているかはとても重要です。
✏️ 看護教員としての視点から
教員業務に長く携わっていた方は、「オンコール=未知の領域」に感じることもあります。
ですが、教育的視点を持つ人材を歓迎するステーションほど、サポート体制を丁寧に整えている傾向があります。
▶ 面接や見学時には、「オンコールの流れ」「新人が対応するときの支援」について、遠慮なく確認しましょう。
6. 教育・研修体制は「安心して働き続けられる鍵」

看護教員として働いてきた方にとって、「人を育てる環境があるかどうか」は、職場選びの大きな基準。訪問看護の現場でも、育成や学びを大切にするステーションは、安心して成長できる環境です。
✅ 確認したい4つの視点
① 研修・外部セミナーへの参加補助はある?
- 学会・研修への費用補助や勤務扱いがあるか
- 「参加した内容を共有する文化」があるか
👉 組織として学びを支える姿勢があるかを見極めましょう。
② 同行訪問の期間はどのくらい?
- 未経験者向けに同行期間が設けられているか
- 一人立ちまでに、段階的なサポートがあるか
👉 「同行3日で一人立ち」など無理のある職場は避けたいところです。
③ 定期的なフィードバックや面談の仕組みは?
- 訪問後にチーム内で振り返る時間があるか
- 定期的に上司や先輩と面談・課題のすり合わせが行われているか
👉 学びながら成長したい人にとって、重要な要素です。
④ 育成を重視する「風土」があるか?
- スタッフ同士で声をかけ合う雰囲気があるか
- 経験の浅いスタッフへの理解や支援体制が自然に存在しているか
👉 教員として「育てることの価値」を知っているからこそ、この空気感は見逃せません。
✏️ 見学・面接時のチェックポイント
- 「新人教育はどのように行っていますか?」
- 「過去に訪問看護未経験で入った方はどのように慣れていきましたか?」
- 「研修や勉強会の参加頻度・内容は?」
このような質問を通して、教育にかける本気度を探ってみましょう。
7. 勤務形態と柔軟な働き方ができるか?

訪問看護は、働き方の自由度が比較的高い分野です。ただしその実情はステーションごとに大きく異なるため、事前確認がとても重要です。とくに家庭や自分の時間を大切にしたい方にとっては、「働き方の融通がきくか」が長く続けられるかどうかのカギになります。
✅ 確認したい働き方の選択肢
① 常勤・非常勤の選択肢はある?
- 週5日フル勤務だけでなく、週3〜4日勤務も可能か
- 社会保険や有休取得など、雇用条件もあわせて確認しましょう。
② 時短勤務や時差出勤はできる?
- 「9:00〜16:00」「10:00〜15:00」などの時短勤務制度の有無
- 子どもの送迎などに配慮した柔軟な勤務時間の設定が可能か
👉 家庭の事情に理解のある職場かどうかが見えてきます。
③ 曜日固定・シフトの相談ができる?
- 「この曜日は勤務できない」「毎週◯曜は早上がり希望」など、曜日の融通がきくか
- 曜日固定で働くスタッフが他にもいるか聞いてみましょう。
④ オンコールの有無と関係する働き方も要確認
- 非常勤や時短勤務の場合、オンコール対象外にしてもらえるケースもあります
👉 ライフスタイルに合わせたオンオフの線引きができるかがポイント。
✏️ 看護教員からの転職者にとっての視点
長年、教育スケジュールに合わせて働いてきた看護教員の方にとって、自分のペースで働ける柔軟性がある職場は、心身の安定にもつながります。
▶「勤務日や時間の相談ができるか」「スタッフの多様な働き方を受け入れているか」
面接時には、柔軟な文化があるかどうかをしっかり確認しましょう。
8. 給与と評価制度 〜「納得感のある働き方」のために〜

訪問看護の給与水準は、勤務形態・地域・法人の方針によって幅があります。
だからこそ、基本給だけでなく「仕組み」も含めて納得できるかどうかが、安心して働くための大切なポイントです。
💰 給与の目安(一般例)
勤務形態 | 給与の目安 | 備考 |
常勤 | 年収350万〜500万円前後 | 地域・経験・オンコールの有無により変動大 |
非常勤 | 時給1100円〜2000円 | 訪問件数に応じたインセンティブ制のことも |
※ 上記は一例です。実際の条件は必ず求人票や面接で確認を。
✅ 見落とさないためのチェックポイント
① 「みなし残業代」は含まれている?
- みなし残業制度がある場合、何時間分で何円かを明示しているか
- 実際の残業時間と乖離がないかも聞いておきましょう。
② 昇給の仕組み・タイミングは?
- 年1回の昇給制度があるか
- 経験年数や役割(リーダー業務・教育担当など)に応じた昇給モデルが明示されているか
👉 看護教員として「教育的役割」を担える方は、評価につながる職場もあります。
③ 賞与(ボーナス)はある?
- 常勤スタッフに対する賞与の有無・支給時期・支給額の目安
- 非常勤でもインセンティブ制度がある場合もあります。
④ 評価制度が整っているか?
- 人事評価の仕組みがある(例:目標管理・面談・フィードバック)
- 何を評価対象とするか(訪問件数だけでなく、教育支援・チーム貢献も含まれるか)
✏️ 教員経験をどう活かすか?
教員として積み重ねた教育力・管理能力・観察力は、本来高く評価されるべきスキルです。
ですが、評価制度が整っていないステーションでは、それが正当に反映されない場合も。
▶「どういった観点で昇給や昇進が決まりますか?」
▶「教育や後輩指導に関わると、評価対象になりますか?」
こうした質問を通して、自分の強みが活かされる環境かを見極めていきましょう。
9. 休暇の取りやすさ ~「心身の健康を守るために」~

訪問看護は利用者さんの訪問が優先されるため、休暇が取りづらい職場も少なくありません。
看護教員として多忙な日々を過ごしてきた方にとって、“本当に休める環境”かどうかは長く働く上での重要なポイントです。
✅ 休暇環境を確認するチェックポイント
① シフト制か固定休か?
- 土日祝日が固定で休みか、それともシフト制か
- 週末の休みが取れるかどうかは、プライベートの充実に直結します。
② 有給休暇の取得率はどれくらい?
- 取得率が高い(例:70%以上)職場は、スタッフの働きやすさを反映しています
- 逆に、有給を取りづらい雰囲気があるかどうかも見極めたいところです。
③ 振替休日や代休の制度はあるか?
- 急な訪問や残業の際に、振替休日が取得できるか
- きちんと代休が運用されているかを面接や見学時に確認しましょう。
④ 急な休みに対する対応は?
- 急な体調不良や家庭の事情で休む場合、代替スタッフの確保は可能か
- スタッフ同士の協力体制が整っているかも大切です。
✏️ 看護教員としての視点
長時間勤務や連続した業務が続くと、心身の疲労が蓄積しやすいものです。教員時代に培った計画的な時間管理の視点を活かし、「安心して休める環境」であるかどうかをしっかり確認しましょう。
10. 福利厚生 ~安心して長く働くための土台~

訪問看護ステーションは中小規模の施設も多く、福利厚生の充実度には差があります。
看護教員として長くキャリアを築いてきた皆様が安心して働き続けるためには、基本的な制度だけでなく、将来を見据えた福利厚生の充実も大切です。
✅ チェックすべき福利厚生項目
① 健康診断・予防接種の実施
- 法令に基づく定期健康診断があるか
- インフルエンザ予防接種の補助など、健康管理支援はどうか
② 交通費支給
- 通勤にかかる費用が支給されるか、上限額はどの程度か
- 駐車場代の補助や無料駐車場の有無も確認
③ 制服貸与・クリーニング代補助
- 制服の貸与があるか、クリーニング代の補助はあるか
- 服装に関する負担軽減がされているか
④ 産休・育休の取得実績
- 実際に産休・育休を取得したスタッフがいるか
- 復職率や支援体制が整っているかを面接時に聞いてみましょう
⑤ 退職金制度の有無・内容
- 退職金や企業年金制度があるか
- 勤続年数や条件を確認し、将来の安心につながるか把握しましょう
✏️ 看護教員の皆様へ
長期的なキャリアを考えた時に、生活面や将来設計に直結する福利厚生は見逃せないポイントです。教育現場で培った計画性を活かして、福利厚生の内容も細かくチェックし、納得のいく職場を選びましょう。
11. 人間関係 ~安心して働ける環境かどうかの最重要ポイント~

どんなに給与や勤務条件が良くても、職場の人間関係が悪ければ長く続けるのは難しいものです。看護教員として多様な人間関係を調整してきた経験を活かしながら、「安心して相談できる管理者」や「お互いを尊重し合えるスタッフ間の雰囲気」を見極めることが重要です。
✅ 確認したい人間関係のポイント
① 管理者との相性
- 管理者がスタッフを「人財」として大切にしているか
- 威圧的・無責任な態度がないか
- 教育者としての視点や経験を理解し、活かそうとする姿勢があるか
② スタッフ同士のコミュニケーション
- スタッフ間で悩みや不安を気軽に相談できる雰囲気か
- 年齢層や経験のバランスがどうか
- チームとして協力し合う文化があるか
③ 見学や面接時にチェックすべきこと
- スタッフの表情や話し方、言葉遣いから職場の雰囲気を感じ取る
- 管理者に「教育的な役割を希望している」旨を伝えた時の反応
- 実際にスタッフに質問できる機会があれば積極的に活用する
✏️ 教員経験者からのアドバイス
教育現場で培ったコミュニケーション能力やマネジメント経験は、訪問看護のチーム作りにも大いに役立ちます。
しかし、どんなにスキルがあっても、職場の風土が合わなければ活躍は難しいです。
▶「この職場で自分の教育的視点を活かせるか」「安心して相談や意見交換ができるか」
これらは面接前後の見学で必ず確認し、自分に合う環境かどうか慎重に判断しましょう。
12. 理念や方針が自分の看護観・教育観と合っているか

訪問看護ステーションの理念や企業方針は、その職場で働くうえでの価値観の根幹をなします。
看護教員として培ってきた患者中心のケアや対話の重視などの看護観・教育観と一致しているかどうかは、長く働くために欠かせないチェックポイントです。
✅ 理念・方針を確認するポイント
① 公式サイトやパンフレットをよく読む
- 「患者中心」「チームケア」「利用者の尊厳を守る」などの文言に注目
- 教育体制やスタッフ育成に対する考え方も確認
② 面接や見学時に管理者へ質問
- 「訪問看護で特に大切にしていることは何ですか?」
- 「スタッフの教育や成長支援にどのように取り組んでいますか?」
- 管理者の考え方や言葉から、その職場の価値観を読み取りましょう。
③ 自分の看護教員としての理念と照らし合わせる
- 「患者さんの主体性を尊重したケアができるか」
- 「学びの機会や教育の質を重視できるか」
- 「チームの一員として意見を尊重されるか」など、自分の軸と合致しているかを検討
✏️ 教員経験者の視点で大切にしたいこと
教員としての経験は「看護の質を高めること」「学びを支えること」が根幹。そのため、職場の理念や方針が自分の看護教育哲学と合わなければ、やりがいや居心地の良さに影響します。
▶「理念に共感できるか」
▶「自分の教育的視点を活かせる環境か」
この2点は、転職先選びの大きな判断材料にしてください。
13. 直行直帰の可否と休憩時間の自由度 ~自律した働き方ができるか~

訪問看護は直行直帰が可能な職場も多く、通勤時間の短縮や効率的な働き方につながります。
また、訪問間の空き時間の過ごし方に制限があるかどうかも職場によって異なります。
✅ 確認すべきポイント
① 直行直帰は可能か?
- 自宅や別の場所から直接利用者宅へ訪問できるか
- ステーションへの出社・帰社が必須かどうか
② 訪問間の休憩時間の過ごし方は自由か?
- ステーションに戻って休憩を取る必要があるか
- 自由に時間を使える場合、仕事の合間の自己管理が求められる
✏️ 看護教員の視点で考えるポイント
看護教員として培った計画性と自己管理能力は、訪問看護での自由度の高い働き方に非常に役立ちます。
一方で、自己管理が苦手な方や初めて訪問看護を経験する方は、直行直帰や自由時間の使い方に制限がある職場の方が安心かもしれません。
14. あなたの「転職軸」をはっきりさせる ~看護教員としての経験を活かすために~

訪問看護ステーション選びで、すべての条件が完璧にそろった職場を見つけるのは非常に難しいものです。だからこそ、看護教員としての経験や価値観を踏まえて、「ここだけは絶対に譲れないポイント」=『転職軸』を明確に持つことが転職成功のカギとなります。
✏️ 転職軸の例
- 看護教員時代に培った深い知識を活かして、質の高い専門的ケアを実践したい
- 子育てと両立できるよう、柔軟な勤務時間や時短勤務ができる職場を優先したい
- 教育的視点を活かし、スタッフ育成やチームマネジメントに関わりたい
- 安定した福利厚生や休暇制度が整っていることを重視したい
✔ 転職活動でのポイント
- 複数の候補を比較するときに、この軸を基準に優先順位をつける
- 軸がブレるとミスマッチや転職後のストレスにつながるため、自分の価値観としっかり向き合う
- 軸は面接や交渉時にも自信を持って伝えられるよう整理しておく
看護教員として積み上げてきたキャリアを最大限に活かせる職場を見つけるため、「転職軸」はあなたの羅針盤です。焦らず時間をかけて、自分に合った軸を固めましょう。
転職に不安がある方は「プロのサポート」を

情報収集や条件交渉が難しいと感じたら、看護師専門の転職サイトを活用しましょう。
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最後に
看護教員としての経験は、訪問看護の現場でも大きな武器になります。
教育者としてのまなざしを活かしながら、利用者さん一人ひとりと丁寧に向き合うそんな働き方を、訪問看護で実現できるかもしれません。
「どんなふうに働きたいか」「何を大切にしたいか」その軸が明確になれば、あなたにとってベストな職場がきっと見つかるはずです。