日常生活援助技術Ⅲ(清潔)シラバス例

日常生活援助Ⅲ(清潔)

科目名

日常生活援助技術Ⅲ(清潔)

授業の目的

看護における清潔援助の意義を理解し、対象の状態や環境に応じた援助技術を安全・安楽に実施できる基礎的能力を身につけることを目的とする。

到達目標

  1. 身体の清潔保持の意義と皮膚・粘膜の健康状態の基礎知識を説明できる。
  2. 清潔援助の効果と対象に与える影響を理解できる。
  3. 頭髪、口腔、陰部、四肢など各部位への清潔援助の方法を理解し、実践に必要な知識を習得できる。
  4. 更衣や整容の援助技術を理解し、対象の自尊心に配慮した援助ができる。
  5. 清潔援助を安全・安楽に実施するための留意点を説明できる。

授業内容(全8回・各90分)

第1回:清潔援助の基礎理解

  • 「清潔」の定義と看護における意義
  • 身体の清潔保持と健康の関係
  • 援助における基本的態度と倫理的配慮
  • 清潔援助の種類と分類(全身清拭、部分清拭、洗髪など)
  • 援助に必要な物品の理解と取り扱い

第2回:皮膚の構造と清潔援助の効果

  • 皮膚の構造・機能と観察ポイント
  • 正常皮膚と異常所見の見分け方
  • 清潔援助による身体的・精神的効果
  • 褥瘡予防と清潔援助の関連
  • 感染予防の視点からみた皮膚ケアの重要性

第3回:頭部の清潔援助(頭皮・頭髪)

  • 頭皮・頭髪の衛生状態と観察ポイント
  • 洗髪の目的と実施時の留意点
  • 座位・臥床での洗髪方法と手順
  • 洗髪時における安楽の工夫と安全確保
  • 頭皮マッサージの効果と注意点

第4回:口腔ケアの基本と実践

  • 口腔内の構造と生理的特徴
  • 口腔ケアの目的(虫歯・歯周病予防、誤嚥性肺炎の予防など)
  • 自立対象・要介助対象それぞれのケア方法
  • 口腔内観察と異常の発見
  • 各種用具(スポンジブラシ、義歯用ブラシなど)の使用法

第5回:更衣と衣生活の援助

  • 衣類の選択と季節・体調に応じた配慮
  • 更衣援助の手順と片麻痺などの障害特性への対応
  • 対象の羞恥心やプライバシーへの配慮
  • 衣類の素材・構造と快適性への影響
  • 更衣動作の自立支援と残存機能の活用

第6回:全身清拭と陰部洗浄

  • 全身清拭の目的、必要物品、環境調整
  • 清拭の具体的手順と皮膚状態の観察方法
  • 陰部洗浄の必要性と実施時のプライバシー保護
  • 排泄ケアとの関連と一連の援助としての位置づけ
  • 感染防止と職業感染への対応(手袋使用・廃棄物処理など)

第7回:部分清拭と整容の援助

  • 足浴・手浴・洗面の方法と観察ポイント
  • 爪切り、髭剃り、整髪の援助方法
  • 清潔保持だけでなく、自己尊重感への影響
  • 生活の質(QOL)と整容の関連
  • 対象者の嗜好や生活歴に応じた援助の工夫

第8回:入浴の援助

  • 入浴の目的と効果(身体・心理・社会的側面)
  • 一般浴、シャワー浴、機械浴の種類と特徴
  • 入浴前後の観察項目(バイタルサイン、皮膚状態など)
  • 安全で安楽な入浴の工夫(転倒予防、湯温・室温の調整)
  • 禁忌・注意が必要な対象者への対応方法

本教材のご利用にあたって


1.      教材の目的と活用方法について
本教材は、授業の「幹」となる設計を目的としており、貴校のカリキュラムや学習レベルに応じたアレンジを推奨しています。具体的には、スライドや板書の追加、発問の工夫など、先生ご自身の教育スタイルに合わせてご活用いただけます。
2.      AIツールを活用した資料作成について
本資料は、AIツールを活用して初稿を作成し、その後、看護教員としての経験や視点を反映させながら内容の精査・調整を行っています。効率化と質の両立を目指し、忙しい現場の先生方が実際に使用できる形に整えました。
使用前には、必ず内容やエビデンスをご確認のうえ、授業内容に適した最終的な調整を行ってください。
3.      商用利用および再配布の禁止
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