目的
代謝機能に障害をきたす疾患の病態生理、症状、診断、治療、看護の視点について理解を深め、対象となる患者の生活を支える看護実践能力の基盤を養う。
到達目標
- 代表的な代謝機能障害の種類と特徴を説明できる。
- 各疾患の病態生理と治療、検査、薬物療法の基礎を理解できる。
- 代謝機能障害を持つ患者の症状と生活上の課題を把握し、必要な看護援助を考察できる。
- 代謝機能障害患者に対するセルフケア支援や療養指導について説明できる。
講義内容(全5回・各90分)
第1回:代謝機能と甲状腺機能障害の理解
- 代謝機能の概要とホルモンの基本的役割
- 甲状腺ホルモン(T3・T4)の作用とフィードバック機構
- バセドウ病の病態、症状(頻脈・体重減少・眼球突出など)、診断方法(血液検査・甲状腺スキャン)
- バセドウ病の治療(抗甲状腺薬、放射線治療、手術)と看護上の留意点
- 甲状腺機能低下症の病態、症状(倦怠感、浮腫、寒がりなど)、診断と治療(ホルモン補充療法)
- 甲状腺疾患患者に対する観察項目と日常生活支援の実際
第2回:脂質異常症の病態と看護
- 脂質異常症の定義と分類(高LDLコレステロール血症、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症)
- 動脈硬化との関連、無症候性進行の特徴
- 診断基準と検査(血中脂質値、動脈硬化指標など)
- 治療法(食事療法、運動療法、薬物療法)
- スタチン系薬剤の効果と副作用(筋肉痛、肝機能障害など)
- 患者への生活指導(食習慣の見直し、運動の習慣化)と継続支援の視点
第3回:尿酸代謝異常の理解と看護
- 高尿酸血症および痛風の病態と発症メカニズム
- 尿酸の産生と排泄のバランス、腎機能との関連
- 痛風発作の臨床症状(関節の腫脹、発赤、激痛)と急性期対応
- 診断と治療(尿酸値測定、抗炎症薬、尿酸生成抑制薬)
- 病状の予防と管理に必要な生活習慣の調整(プリン体制限、水分摂取の促進など)
- 看護師の役割:服薬支援、症状コントロール、自己管理能力の育成
第4回:糖尿病の病態と治療
- 糖尿病の定義と種類(1型、2型、妊娠糖尿病、その他の特定の型)
- 糖代謝異常のメカニズムとインスリンの役割
- 診断基準(空腹時血糖、HbA1c、OGTTなど)
- 急性合併症(低血糖、糖尿病性ケトアシドーシス)の特徴と対応
- 慢性合併症(網膜症、腎症、神経障害など)の進行と予防
- 治療法の選択肢(食事療法、運動療法、薬物療法、インスリン療法)と看護の留意点
第5回:糖尿病患者の療養支援と看護実践
- 糖尿病患者の生活全体を支える看護(食事、運動、服薬、心理面への支援)
- インスリン自己注射、血糖自己測定の支援と指導内容
- フットケアの必要性と具体的な看護実践
- 糖尿病教育・指導の実際(療養指導士との連携)
- チーム医療における看護師の役割と他職種との協働
- ケーススタディを通じたアセスメント、看護計画立案、実践的支援の検討
楽しみながら仕事をしよう!グッズ紹介
本教材のご利用にあたって
1. 教材の目的と活用方法について
本教材は、授業の「幹」となる設計を目的としており、貴校のカリキュラムや学習レベルに応じたアレンジを推奨しています。具体的には、スライドや板書の追加、発問の工夫など、先生ご自身の教育スタイルに合わせてご活用いただけます。
2. AIツールを活用した資料作成について
本資料は、AIツールを活用して初稿を作成し、その後、看護教員としての経験や視点を反映させながら内容の精査・調整を行っています。効率化と質の両立を目指し、忙しい現場の先生方が実際に使用できる形に整えました。
使用前には、必ず内容やエビデンスをご確認のうえ、授業内容に適した最終的な調整を行ってください。
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