今時の看護学生にウケる授業の方法とは:看護教員向けに解説

授業のコツ・評価ツール

看護教育も時代とともに変化していて、「ただ板書するだけ」「講義中心」では学生の学習効果が下がってしまいます。そこで、現代の学生に合った授業準備のポイントを紹介します。

授業案がダウンロードできます。PDFではないので、アレンジして活用できます。
クリック👉科目別:授業案まとめ

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1. 授業のゴールを明確にする

授業準備で最も重要なのは、「今日の授業を通して学生に何をできるようにするか」を明確にすることです。

具体例:授業ゴールの設定方法

例えば「看護過程」をテーマにした授業なら、次のようなゴールを設定できます。

  • ゴードンの11パターンを使い、患者情報を整理してアセスメントできる
  • アセスメント結果をもとに、適切な看護診断を立案できる
  • SOAP形式で経過記録を作成できる

実際の手順

  1. 授業開始前に「到達目標」を3つ程度、箇条書きにする
  2. 不要な情報はゴールと照らし合わせて削除
  3. 学生に授業冒頭でゴールを伝えることで、集中力が高まる

👉 ポイント:「とりあえずスライドを作る」のではなく、最初にゴールを決める。
90分間ずっと話すのではなく、15分話したら、5分考えさせるくらいのバランスが◎

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2. 学生が主体的に学べるインタラクティブ要素を入れる

90分間ずっと講義すると、学生は集中力が途切れてしまいます。「聞くだけ」で終わらせず、考える・話す・動く要素を取り入れることが大切です。

授業に取り入れやすいインタラクティブ手法

  • クイズ形式
    例:「このバイタルサインは正常?異常? なぜ?」
    → 学生同士で根拠を話し合う
  • ケーススタディ
    例:「Aさん(65歳・糖尿病)の看護診断を考えよ」
    → 個人ワーク後、グループで共有・発表
  • ロールプレイ
    例:学生を患者役と看護師役に分けてアセスメントを実施
    → 演習後、全員で振り返り

時間配分の工夫

  • 講義15分ごとに「考える5分」を挟む
  • 例:90分授業 → 講義60分 + 演習25分 + 振り返り5分

👉 ポイント学生が「手を動かす時間」を必ず確保する。

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3. スライドはシンプルに、画像・動画で理解を深める

授業準備で多くの教員が悩むのが「スライド作り」です。しかし、長文を詰め込むと学生は読むだけで終わり、学習効果は低下します。

悪い例

  • 文字がびっしり詰まったスライド
  • 1枚で複数のメッセージを伝えようとする

良い例

  • 1スライド=1メッセージ
  • 図解や矢印で「流れ」を示す
  • 3分以内の短い動画でイメージを補足

活用できるツール

  • Canva:見やすいスライドをテンプレから作成
  • Kahoot!:授業中にクイズを出題、学生のスマホで回答可能
  • YouTube:医療アニメや解説動画でイメージを強化

👉 ポイントスライドは「視覚で理解させるツール」として割り切る。

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4. 学生のアウトプットを重視する

授業の目的は「先生が説明すること」ではなく、学生自身が説明できるようになることです。

具体的なアウトプット方法

  • 授業の最後に「今日学んだことを90秒で説明」させる
  • グループ内で「アセスメントシート」を交換し相互評価する
  • 「なぜ?」を繰り返し質問し、思考を深めさせる

👉 ポイント学生が「受け身」から「主体的学習者」に変わる瞬間を作る。

5. 授業準備を効率化する時短テクニック

看護教員は授業だけでなく、実習指導や書類業務も多忙です。効率よく授業準備するためには「ゼロから作らない」ことが大切です。

時短の具体的な工夫

  • 過去の資料を流用し、最新情報だけ加える
  • スライドはテンプレート活用(CanvaやPowerPoint)
  • 授業構成をフォーマット化(例:導入10分 → 演習60分 → まとめ20分)

授業準備のルーチン例

  1. 1日目:授業ゴールを決める
  2. 2日目:スライドの骨組みを作る
  3. 3日目:クイズ・演習を準備
  4. 4日目:リハーサル・時間調整

👉 ポイント準備の型を作れば、次回からは短時間で準備可能。

まとめ:現代風の授業準備は「学生主体」がカギ

  • ゴールを明確にし、授業の軸を作る
  • 学生が考える・話す・動く時間を意識的に設ける
  • スライドはシンプルに、動画や画像で理解をサポート
  • 学生のアウトプットを重視し、「説明できる」状態にする
  • 時短テクニックを活用し、効率よく準備する

これらを取り入れることで、学生の学習効果が上がり、授業準備の負担も軽減できます。

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