「看護学校の教員をやめたい…」そう思って悩んでいませんか?私も昔、まったく同じ気持ちでした。「本当に辞めて後悔しないかな?」「ほかの教員はどうしてるんだろう?」そんな不安が頭の中をグルグルして、なかなか答えが出せませんでした。
そこで、実際に看護学校の教員を辞めた私が、「辞めてよかったこと」と「辞めてから気づいた後悔」について、口コミを含めて記事にまとめました。
辞めてよかったこと
- 教員の仕事から解放されてストレスが減った!
- 自分の時間が増えて生活が楽しくなった!
- 新しい仕事に挑戦してやりがいを見つけた!
辞めて後悔したこと
- 最初は収入が減って生活がちょっと不安だった…
- 学生の成長を見守る楽しみがなくなった…
- 教員としてのキャリアを手放すのは寂しかった… こんな気持ちもありました。
この記事で分かること
私の経験をもとに、あなたが「本当に辞めてもいいのか」を考えるためのヒントをお伝えします。一緒にモヤモヤを整理して、後悔しない一歩を踏み出しましょう!
1.「辞めたい」と感じている看護教員はとても多い
「教員を辞めたい」経験者は9割以上
私のまわりにいる看護教員約20人に話を聞いてみたところ、9割以上の人が「辞めたいと思ったことがある」と答えました。しかも、そのほとんどが 「今も辞めたいと思っている」 とのことでした。
あなたの周囲にいる教員仲間、同僚、あるいは友人の看護教員そんな身近な人たちの中にも、「もう限界かも」「このままでいいのか」と思っている人がいる可能性は決して低くありません。これは、自分や学生、そして看護教育全体に責任を感じているからこそ、「このままでいいのか」と悩むのではないでしょうか。
SNSにも散見:看護教員の辞めたい声:X【旧Twitter】
2.看護教員が「辞めたい」と感じる主な理由
(1)仕事のプレッシャーが大きすぎる
これらをすべてこなす日々。常に時間に追われ、心も体もすり減っていくように感じてしまいます。
(2)人間関係のストレスがある
「人を育てる仕事」だからこそ、対人関係のストレスは避けて通れない場面が多いのが現実です。
(3)勤務時間が不規則で、長時間勤務になりやすい
授業が終わった後も、会議、書類作成、教員同士の打ち合わせ、学生の対応など、
勤務時間外の仕事が常態化している教員も少なくありません。
(4)キャリアや将来への不安
「このまま、教員としてやっていけるのだろうか…」「昇進や評価って、どうなってるの?」「臨床にも戻れないかもしれない…」看護師としてのキャリアと教員としてのキャリアの間で、将来像を描きにくいことも悩みの一つです。
(5)臨床経験を活かせないもどかしさ
学生と関わる中で、「もっと臨床の中で看護したい」と思うことも。教育にやりがいを感じつつも、“自分はもう看護師じゃないのかも”という空虚感に襲われる瞬間もあります。
3.看護学校の教員をやめたいと思った理由・きっかけ


学生とのコミュニケーションに疲れた。「学生に優しく接したいけど、自分の心がもう限界」。

教育方針とのズレにが苦しい。もっと人間性を育てたいのに記録ばかり重視されて、学生の表情を見るより、報告書の数が大事にされている。

教育も大切だけれど、やっぱり私は“看護をする人”でありたい。現場に戻ってスキルアップしたい。

長時間労働、持ち帰り仕事、休日出勤、看護教員の仕事は、想像以上にプライベートへの影響が大きい。家族との時間が取れないし、睡眠や食事も不規則、常に仕事が頭から離れない状態。
4.「辞めたい」と思わなかった教員たちの声
(1)学生の成長を見届けられる日々に、喜びを感じる
「迷っていた学生が、自信を持って発言するようになった」学生の変化をそばで見守れるのは、教員ならではの特権。
(2)経験や知識を次世代に伝える使命感がある
「今の自分が持っているすべてを、学生たちに渡したい」「自分が臨床で学んできたことを無駄にしたくない」そんな“伝える側”としての誇りと覚悟を持ち、教壇に立ち続けている。
(3)学生の笑顔や感謝の言葉が励みになる
「先生、あのときの言葉で救われました」「先生の授業、すごく好きでした」学生たちからの素直な感謝の言葉が、何よりのエネルギーになる。
(4)実務経験を伝えることに手応えがある
「現場ではね…」と語りかけた瞬間、学生の目が変わる。そんな“実感のある学び”を届けられたとき、やりがいがこみ上げる。臨床経験があるからこそできる指導に、確かな意味を見出すことができる。
(5)学び合いの関係性が楽しい
「教えるつもりが、自分のほうが学ぶこともある」「学生も同僚も、いい意味で“仲間”だと思っている」人間関係に恵まれた環境では、教員としての仕事そのものが楽しく、“やめたい”という感情自体が浮かばない。
(6)学生の姿に、自分自身が刺激を受ける
目の前で一生懸命に学ぶ学生の姿に、「もっと自分も頑張ろう」と思える。それが日々の原動力になっている。
5.看護学校の教員を辞めて良かった点

(1)時間に余裕ができて、健康管理がしやすくなった
授業準備や実習、会議に追われていた頃と比べて自分の体をきちんと労わる時間が持てるようになった。
・毎朝ゆっくり朝食を取れるようになった
・定期的に運動や通院ができるようになった など
(2)家族との時間が増え、絆が深まった
「家にいても、頭の中は仕事ばかりだった」そんな日々を過ごしていた人も、家族と過ごす時間が増えた。
・子どもの話をじっくり聞けるようになった
・家族の誕生日や行事にしっかり参加できるようになった
・やっと家族と“向き合える自分”になれた など
(3)ストレスが減り、精神的に安定した
学生指導、管理者との調整、評価の責任、知らず知らずのうちに、大きなプレッシャーにさらされていたことに辞めて初めて気づいた。
・夜、ぐっすり眠れるようになった
・ふとした瞬間に涙が出なくなった
・気づかぬうちに、頑張りすぎていた自分がいた など
(4)新しい趣味や興味にチャレンジできるようになった
仕事だけで終わっていた毎日から「自分のための時間」が増えた。
・手芸やガーデニング、旅行など新しい趣味を楽しめる
・看護とは違う分野に触れて刺激を受けている
・自分の世界が広がった など
(5)自分のペースで働ける環境に移れた
フリーランスやパート勤務、訪問看護など、「時間」と「仕事内容」を自分で選べる働き方に移行できた。
・人間関係のストレスが減った
・体調に合わせて休みを取れるようになった
・自分の人生を、自分でコントロールできている感覚がある など
「辞めたあと」に広がる、新しい景色
教員という大きな役割を手放すのは、勇気が要る決断です。でもその先には、新しい自由、健康、そして人とのつながりが広がっていることも多いです。無理に続けることだけが、誠実な生き方ではありません。自分を守ることも、大切な一歩です。
6.看護学校の教員を辞めて後悔した点
(1) 教員時代の仲間とのつながりが薄れてしまった
日々の連携や雑談を通じて築かれた仲間たちとのネットワーク。辞めて時間が経つと自然と距離ができてしまう。
・最新の医療・教育トレンドに触れる機会が減った
・専門職としてのアンテナが鈍くなった気がする
・職場のつながりが、情報源や刺激だった
(2)学生の成長を見守る喜びを失った
学生たちが少しずつ自信をつけ、悩みながらも前に進んでいく姿。そのかけがえのない瞬間に立ち会えなくなったことを寂しく感じる。「自分の仕事に意味を感じられたのは、あの環境だったから」と、モチベーションの低下を感じる。
(3)教育機関の“安定感”が恋しくなった
規則正しいスケジュール、長期休暇や福利厚生、チームでの連携体制、こうした教育機関ならではの安定した環境が、新しい職場では思うように得られなかった。
変化を求めて辞めたはずなのに、かえってストレスを感じてしまった。
(4)意見を共有できる同僚がいなくなった
現場を離れたことで、「仕事の悩みや考えを共感し合える人がいない」という孤独感を抱えるようになった。
・意見交換ができず、視野が狭くなった気がする
・一人で抱え込んでしまいがちになった
(5)転職先の給与や仕事内容に不満を感じた
新しい仕事に期待して転職したものの、理想と現実のギャップに直面した。「教員時代の仕事が、実は自分に合っていたのかもしれない」と感じた。
・給与が下がった
・やりがいを感じられなかった
・想像以上に忙しかった
(6)教員としての専門知識が活かしきれなかった
教員として積み重ねた、指導・教育・評価のスキルが、新しい職場で活かしにくかったと感じた。
・知識やノウハウが“宝の持ち腐れ”になっている気がする
・キャリアの一貫性が薄れてしまったように感じた
・せっかく努力して習得したのに…という後悔が残った
(7)教育現場に関わる“影響力”を失ったと感じた
教育制度の問題点、指導体制の改善、学生の支援のあり方こうしたことに真正面から関われる立場を手放したことで「もどかしさ」を感じた。「もう少し、あの場所で変化を起こせたかもしれない」という思いが心に残った。
7.看護教員を辞める前に知っておきたい!よくある質問とその答え

Q1:看護学校の教員を辞める理由って、どんなものが多い?
A:業務量の多さ、精神的なストレス、プライベートの時間が確保できないことなどがよく聞かれます。
評価や学生対応、会議や資料作成など、多忙な日々に疲弊してしまう教員も少なくありません。
Q2:辞めたあと、どんなキャリアに進む人が多い?
A:臨床の現場、訪問看護師等に戻る人もいれば、保健師や産業看護師、教育講師、フリーランス看護師など、道はさまざまです。
最近では、オンライン講師やコンサル、執筆活動を始める人も増えています。
Q3:辞めるときに注意すべきことは?
A:引き継ぎ、キャリアの整理、退職後のライフプランをしっかり準備することです。
退職理由を明確にし、周囲に迷惑をかけずにスムーズに辞めることが大切です。
Q4:辞める前に、どんなことを考えておくべき?
A:お金のこと、今後の仕事、家族の理解などはしっかり考えておきましょう。
感情的にならず、冷静に「辞めたあとの生活」を想像してみることが大切です。
Q5:教員を辞めるベストなタイミングは?
A:年度末(3月)や学期の区切り(8月・12月など)がおすすめです。
学生への影響が少なく、周囲との調整もしやすい時期といえるでしょう。
Q6:辞めるときの手続きは?
A:まずは直属の上司に相談し、正式な退職願を提出しましょう。
その後は、就業規則に従って手続きを進め、保険・年金・雇用保険などの確認も忘れずに。
Q7:ストレスがつらいとき、どうすればいい?
A:誰かに話すこと、趣味に没頭すること、思い切って休むことが効果的です。
我慢しすぎず、同僚や専門家(産業医やカウンセラー)に頼ることも大切です。
Q8:経済面の不安をどう乗り越えればいい?
A:まずは生活費3〜6ヶ月分の貯金を準備。副業やパートから始めるのも手です。
退職後の転職活動が長引くこともあるので、余裕を持った準備が必要です。
Q9:辞めることで周囲の目が気になります…
A:気にしすぎなくて大丈夫。信頼できる人に相談し、自分の気持ちを整理しましょう。
“辞める=逃げ”ではなく、“次のステージへ進む”前向きな選択であることを忘れないでください。
Q10:再就職や新しい仕事で役立つ資格やスキルは?
A:看護師・保健師の資格に加えて、教育・コミュニケーション・ICTスキルも役立ちます。
オンライン講義、メンタルケア、文章作成など、教員時代に培った経験も強みになります。
6.まとめ:あなたの「辞めたい」気持ちに寄り添うために
この記事でお伝えしたことのまとめ
辞めたいと感じている教員は、少数派ではない
私が聞いた約20名の教員のうち、約9割が「辞めたいと思ったことがある」と答えました。
看護教員を辞めたい理由は人それぞれ
たとえば、ある男性教員はこう話してくれました:「学生とのコミュニケーションに疲れ、感情的なサポートが難しくなった」
看護教員にやりがいを感じている人もいます
ある女性教員は、こう語っています:「学生たちの成長を見届けることができ、毎日が充実している」
実際に辞めた人が感じた“良かった点”
- 時間に余裕ができた
- 健康を取り戻せた
- 家族との関係が良くなった
辞めて“後悔した点”
- 教員仲間とのつながりが途絶えた
- 最新の教育や医療の情報に触れる機会が減った
辞めたあとのキャリアにも選択肢はたくさんある
たとえば、訪問看護師、産業看護師、教育支援スタッフ、音楽療法士など。自分に合った働き方を見つけている人も多くいます。
未来を決めるのは、あなた自身です
この先どう進むか、悩む日々が続くかもしれません。でも、どんな選択をしても、あなたの経験は決して無駄になりません。自分の気持ちを大切にしながら、後悔のない道を選べることを、心から願っています。
あなたが心から笑顔になれる日が来ますように。どんな小さな一歩でも構いません。この記事がその一歩のきっかけになれば、これ以上の喜びはありません。