【セット】小児看護学Ⅱ(疾患論)シラバス+授業案1回~10回 

小児看護学

セット内容

シラバス
・1回~10回:授業案+学生用配布資料 Word形式のファイル 

科目名

小児看護学Ⅱ(疾患論)

科目の目的

小児期に発症する代表的な疾患について、成因・病態・症状・治療・予後を理解するとともに、成長発達や家族背景を考慮した看護実践の基礎を身につけることを目的とする。

到達目標

  1. 小児に特有な疾患の特徴や病態を理解し、説明できる。
  2. 各疾患に対する治療法とそれに伴う看護の視点を理解できる。
  3. 疾患による子どもの発達への影響や生活上の課題を具体的に把握できる。
  4. 疾患をもつ子どもと家族に対する看護援助を、多角的に考察できる。

講義内容(全10回・各90分)

1.小児の疾患と成長発達を踏まえた看護の視点
 ・小児に多くみられる疾患の傾向(先天性疾患、感染症、アレルギーなど)
 ・新生児期〜思春期にかけての成長発達の特徴と疾患の影響
 ・疾患の理解に必要な小児の解剖生理学的特性
 ・小児看護における「子ども中心のケア」と家族との協働の重要性

2.出生前からの影響による健康障害:染色体異常と代謝異常
 ・ダウン症候群:特徴的外貌、合併症(心奇形、甲状腺機能異常)、発達支援の看護
 ・ターナー症候群:思春期発来遅延、低身長、不妊症と心理的支援
 ・フェニルケトン尿症:新生児マススクリーニング、食事療法、成長管理と保護者支援
 ・疾患を持つ児の育児における親の不安と支援的関わり

3.呼吸器に障害がある子どもの理解と看護実践
 ・肺炎・気管支炎:細菌・ウイルス性の違い、発熱・咳嗽・呼吸困難への対応
 ・気管支喘息:喘鳴、夜間発作の予防と急性期の管理、吸入指導
 ・呼吸困難時の観察(陥没呼吸、SpO₂、意識レベル)と酸素療法
 ・発作予防のための生活指導と家族の役割支援

4.先天性心疾患を持つ子どもと家族への支援
 ・心室中隔欠損症:心雑音、体重増加不良、心不全の看護
 ・ファロー四徴症:チアノーゼ発作(TET発作)、手術療法(シャント術、根治術)と周術期看護
 ・循環動態の理解、体位管理、静脈ライン管理
 ・慢性的疾患に対する家族の受容プロセスへの対応

5.後天性心疾患の理解と看護:川崎病を中心に
 ・川崎病の原因、全身の血管炎、診断基準(5主徴+発熱)
 ・冠動脈瘤リスクと治療(IVIG、アスピリン)
 ・安静・発熱時の苦痛緩和、点滴管理、退院後の生活指導
 ・再発予防・経過観察の重要性と家族教育

6.血液・造血器疾患の小児と看護支援
 ・再生不良性貧血:骨髄抑制と輸血管理、感染予防、出血リスク対応
 ・血友病:関節内出血予防、止血因子製剤の在宅自己注射、運動制限と支援
 ・白血病:発熱、リンパ節腫脹、化学療法スケジュール、副作用マネジメント
 ・長期治療に伴う子どもの心理的反応と学業・友人関係への支援

7.腎泌尿器に障害がある小児の病態とケア
 ・ネフローゼ症候群:浮腫、蛋白尿、ステロイド療法の副作用観察(ムーンフェイスなど)
 ・膀胱尿管逆流症:反復性尿路感染、腎瘢痕形成予防、排尿指導と清潔保持
 ・体重・尿量モニタリング、食事制限(塩分・水分)、入浴の留意点
 ・感染予防、通院継続の支援と保護者のセルフマネジメント支援

8.慢性疾患をもつ子どもとその生活:内分泌疾患・感染症
 ・1型糖尿病:インスリン療法(種類・作用時間)、低血糖対応、血糖測定の実際
 ・学校生活と食事・運動の管理、思春期のセルフケア支援
 ・麻疹・風疹・水痘:予防接種、感染力と出席停止の基準、隔離管理のポイント
 ・地域との連携(学校・保育所等)と保護者への予防接種啓発

9.神経・感覚器系に関する小児の疾患と看護
 ・髄膜炎:高熱、項部硬直、意識障害、点滴治療と感染管理(接触・飛沫)
 ・てんかん:発作時対応(安全確保・観察項目)、抗てんかん薬の副作用説明
 ・先天性股関節脱臼:股関節可動域制限、装具療法と親の不安支援
 ・アデノイド肥大・中耳炎・結膜炎・近視・斜視:早期発見、日常生活の配慮と保育連携

10.皮膚・アレルギー疾患を持つ小児と看護の実際
 ・アトピー性皮膚炎:皮膚乾燥、掻破行動、薬物療法(保湿・ステロイド)、生活指導
 ・気管支喘息(再掲):環境因子の除去、発作予防薬と発作時薬の使い分け
 ・家族の疾患理解度に応じた教育的支援、発作時対応マニュアルの作成
 ・慢性疾患と生活の質(QOL)向上に向けた包括的ケア

⏬ 以下よりWordファイルをダウンロード⏬

第2回~第10回の授業案は下記URLより

【セット販売】小児看護学Ⅱ(疾患論)シラバス+授業案1回~10回<Wordファイル>|看護教員の図書館
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