【無料】老年看護学Ⅱ(疾患論) シラバス例

老年看護学

こんにちわ。看護教員の皆さん、日々お疲れ様です。今回は老年看護学Ⅱ(疾患論)のシラバスに関してお話したいと思います。どのような形で授業を組むか迷っている方、参考にされてください。目的、目標、時間割、授業内容を順を追ってお話します。90分の1コマ、15コマ分のシラバスです。

目的

本講義は、高齢者に特有な疾患や治療方法、リハビリテーションを受ける高齢者の看護ケアについて学びます。高齢者の身体的・心理的特徴を踏まえ、実践的な看護技術を習得し、疾患ごとの適切な対応方法を理解します。また、検査や手術を受ける高齢者への支援を行うための知識と技術を身につけます。

目標

1. 知識

  • 高齢者に多い疾患(心疾患、脳卒中、糖尿病、がんなど)の病態、診断方法、治療法を理解する。
  • 高齢者における検査、手術、リハビリテーションのプロセスを理解し、看護ケアのポイントを学ぶ。
  • 高齢者特有の身体的・心理的変化を踏まえた看護ケアを理解する。

2. 技術

  • 高齢者に対する適切な検査準備、手術前後のケア、リハビリテーション支援を実践的に学ぶ。
  • 高齢者の身体的特徴を踏まえた移動・移乗介助、日常生活支援、薬物療法の実践的な看護技術を習得する。
  • 高齢者に対して必要な医療的支援を行い、他職種と協力して看護ケアを提供する技術を習得する。

3. 態度

  • 高齢者患者に対する共感的な姿勢を持ち、患者の尊厳を保ちながら看護を提供する態度を養う。
  • 高齢者に対する倫理的なケアの提供において、患者中心のアプローチを実践する態度を身につける。
  • チーム医療において、看護師としての役割を全うし、他職種との連携を大切にする態度を培う。

講義内容


第1回:老年看護の基礎と高齢者の疾患の特徴

  • 高齢者における生理的・心理的変化、疾患の予防、早期発見の重要性。
  • 高齢者に特有の病態(多疾患併発、加齢に伴う免疫低下など)の特徴。

第2回:認知症の高齢者看護

  • アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症の症状、診断方法、進行段階におけるケア。
  • 予防策と早期介入、認知症患者とのコミュニケーション技術の実践。

第3回:脳卒中(脳梗塞・脳出血)の高齢者看護

  • 脳卒中の種類、発症メカニズム、回復過程の看護ケア。
  • 言語障害や運動障害のリハビリテーション、家庭でできる支援方法。

第4回:心疾患(心不全、狭心症)の高齢者看護

  • 高齢者に多い心疾患の病態、薬物療法、心臓リハビリテーション。
  • 心不全の症状管理、呼吸困難への対応、生活習慣の改善指導。

第5回:糖尿病の管理と高齢者の看護

  • 糖尿病の診断方法、インスリン療法、血糖コントロールの管理。
  • 高齢者における低血糖管理、合併症(網膜症、腎症)の予防とケア。

第6回:呼吸器疾患(COPD、肺炎)の高齢者看護

  • 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の病態、酸素療法、呼吸リハビリテーション。
  • 高齢者における肺炎の予防策、症状管理、早期対応の方法。

第7回:腎疾患(慢性腎不全)の高齢者看護

  • 慢性腎不全の病態、透析療法の選択肢、腎機能低下に伴う看護ケア。
  • 高齢者の薬物管理と腎機能に配慮した看護支援。

第8回:パーキンソン病と神経変性疾患の高齢者看護

  • パーキンソン病の病態、生理学的メカニズム、進行の特徴。
  • パーキンソン病における運動障害(振戦、筋強剛、動作緩慢)や非運動症状(認知機能障害、抑うつなど)の管理方法。

第9回:悪性腫瘍(がん)の高齢者看護

  • 高齢者におけるがんの特性、進行がんに対する緩和ケア。
  • がん治療の副作用(化学療法、放射線療法)の管理、患者の心理的支援。

第10回:骨粗鬆症と骨折の高齢者看護

  • 骨粗鬆症の診断、骨折リスクの管理、予防策。
  • 高齢者の転倒予防、骨折後のリハビリテーションケア。

第11回:老年期の精神障害と看護(抑うつ、精神的健康)

  • 高齢者における抑うつ症状の見極め、精神的健康を維持するための看護支援。
  • 高齢者のストレス管理、社会的孤立を防ぐコミュニケーション技術。

第12回:検査を受ける高齢者の看護

  • 検査前の準備と患者への説明。
  • 血液検査、画像検査、内視鏡などの検査の実施方法と看護支援。

第13回:手術を受ける高齢者の看護

  • 高齢者の手術前後に必要な評価、準備、ケア。
  • 麻酔のリスク、術後疼痛管理、感染予防のための看護ケア。

第14回:リハビリテーションを受ける高齢者の看護

  • リハビリテーションの種類とその看護支援。
  • 運動療法、作業療法、言語療法の役割と高齢者のリハビリ支援。

第15回:高齢者における多職種連携と看護

  • 高齢者の包括的なケアを提供するためのチームアプローチ。
  • 他職種との連携を通じて、患者中心のケアの提供方法。

本教材のご利用にあたって


1.      教材の目的と活用方法について
本教材は、授業の「幹」となる設計を目的としており、貴校のカリキュラムや学習レベルに応じたアレンジを推奨しています。具体的には、スライドや板書の追加、発問の工夫など、先生ご自身の教育スタイルに合わせてご活用いただけます。
2.      AIツールを活用した資料作成について
本資料は、AIツールを活用して初稿を作成し、その後、看護教員としての経験や視点を反映させながら内容の精査・調整を行っています。効率化と質の両立を目指し、忙しい現場の先生方が実際に使用できる形に整えました。
使用前には、必ず内容やエビデンスをご確認のうえ、授業内容に適した最終的な調整を行ってください。
3.      商用利用および再配布の禁止
本教材は、教育現場での授業や学習支援を目的として提供するものであり、商用目的での利用を禁止しています。また、本教材の内容(文章・構成・形式)の無断転載、再配布、または改変しての二次販売を禁じます。教育目的以外での利用を希望される場合は、事前にご連絡ください。

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  • 本教材の内容には十分な注意を払っておりますが、医学・看護学に関する情報は常に変化する可能性があります。最新のガイドラインや教科書、文献等をご参照のうえ、適宜ご確認・修正を行ってください。
  • 本教材の使用によって生じた結果や損害について、作成者は一切の責任を負いかねます。必ず使用者ご自身の責任で内容の確認・判断をお願いいたします。