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授業の目的(ねらい)
看護職として日常生活援助を提供する際に必要となる知識・技術・態度を理解し、対象者の個別性や健康レベルを踏まえた看護の視点に基づく日常生活援助が実践できる基礎を養うことを目的とする。
到達目標
学生は以下の内容を理解し、説明または実践できる。
- 看護の対象者に対して、安全・安楽・尊厳を重視した日常生活援助の基本的考え方を説明できる。
- 療養環境の調整・環境整備の意義と方法を説明できる。
- 看護の視点をもって、日常生活援助に必要な技術(体位・移動・環境整備など)を安全に実践できる。
- 対象者の状態に応じて、援助技術の選択と看護上の判断ができる。
- 援助を通じて得た観察結果を看護実践へ活かすことができる。
授業内容(全15回)
第1回:日常生活援助における看護の視点
- 授業の目的・進め方・評価基準の説明
- 日常生活援助の定義と意義
- ICFの視点から援助を捉える
- 援助技術における看護倫理(尊厳・自立支援)の導入
第2回:看護における環境整備の意義と療養環境の構成要素
- 身体的・心理的環境の整備(音・光・温度・臭気など)
- QOLに影響を与える環境因子の理解
- 患者の視点に立った療養環境の考察
第3回:環境整備と感染対策の基本/療養環境と観察視点
- 清潔・不潔の概念、標準予防策の基本
- 感染予防と環境整備の関連(手洗い、清掃、換気など)
- 環境整備を通じた観察(排泄物、皮膚状態、表情など)と記録
第4回:ベッドメーキングの目的と看護技術の基本(講義+演習)
- リネン類の種類と取り扱い方
- 清潔・不潔の区別、感染対策との関連
- クローズド/オープンベッドの作成手順と実演
第5回:ベッドメーキング技術演習(シーツ交換・観察視点)
- 実技演習:クローズド・オープンベッドの作成とタイムチェック
- 対象者役との関わり(声かけ、表情観察)
- 教師・学生同士の相互評価とふりかえり記録
第6回:活動・休息の看護/安静の影響と援助の視点
- 活動と休息の概念と看護支援の目的
- 安静による身体的影響(筋萎縮・褥瘡・呼吸循環機能低下)
- 廃用症候群予防の観点からの援助
第7回:体位と安楽/看護におけるポジショニング(講義+演習)
- 安楽な体位(仰臥位、側臥位、ファウラー位)の目的と使用場面
- ポジショニングによる褥瘡・呼吸苦・拘縮予防
- 各体位の取り方・支え方のデモと練習
第8回:ポジショニング演習/観察視点と声かけの工夫
- 演習:クッションやピローを使った体位保持法
- 皮膚状態、呼吸、表情の観察
- 対象者の反応に応じた体位調整と声かけの工夫
第9回:看護における体位変換とその意義(講義+演習)
- 体位変換の目的:循環促進、褥瘡予防、呼吸改善
- 力学的配慮とボディメカニクスの理論
- スライディングシート等の介助用具の使い方
第10回:移動・移乗の援助と看護者の安全配慮(演習)
- ベッドから車椅子への移乗支援の演習
- 対象者のADLに応じた介助レベルの判断
- 腰痛予防や安全確保のためのボディメカニクス活用
第11回:休息・睡眠援助と環境調整の技術
- 睡眠の質を左右する要因(音・光・不安)
- 睡眠導入の援助(声かけ、アロマ、音楽など)
- 個別性に応じた環境調整の実践例紹介
第12回:観察力を高める:日常生活援助における変化の捉え方
- 呼吸状態・表情・動作・発言などから読み取る対象の変化
- 観察記録の取り方(簡潔なメモ、伝達に活かす)
- 観察から援助へつなげる視点(例:不安への対応、安楽な体位調整など)
第13回:個別性を尊重した休息・睡眠援助の展開
- 睡眠に影響する因子の深掘り(加齢・病気・環境・精神状態)
- 対象者の好みに配慮した援助技術(環境調整、非薬物的アプローチ)
- 「眠れない」訴えに対する対話・対応技術
第14回:援助技術の“なぜ”を考える:根拠ある行動の選択
- 「なぜこの援助が必要か」を解説しながら技術の再確認
- 対象の状態に応じた技術の選択と工夫(筋力・意識・疾患)
- “なんとなくやる”から“理由をもって動く”への転換
第15回:技術の総合演習:自分の看護技術を組み立てる
- ベッドメーキング、体位変換、移乗を流れで実施
- 声かけ、安全確認、観察などを含めた一連の援助を実践
- 自己評価とペアによる相互フィードバック

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本教材のご利用にあたって
1. 教材の目的と活用方法について
本教材は、授業設計の「骨格」としてご活用いただくことを目的に作成しております。各教育機関のカリキュラムや学生の学習レベルに応じて、柔軟に調整・アレンジしていただくことを推奨しております。スライドや板書の追加、発問の工夫など、先生方それぞれの教育スタイルに合わせてご利用ください。
2. AIツールを活用した資料作成について
本教材は、AIツールを活用して初稿を作成し、その後、看護教員としての専門的な視点を反映させながら、内容の精査と調整を行っております。効率と質の両立を意識し、現場で実際に使いやすい資料となるよう整えておりますが、ご使用にあたっては、必ずご自身で内容やエビデンスをご確認のうえ、授業内容に適した最終的な調整をお願いいたします。
3. 商用利用および転載・再配布の禁止について
本教材は、非営利の教育目的に限定して提供しております。営利目的での利用や、本教材の文章・構成・形式などを無断で転載・複製・再配布すること、あるいは改変しての販売・提供などは固くお断りいたします。教育目的以外でのご利用や二次利用をご希望の場合は、事前にご連絡いただき、書面での許諾を得ていただく必要があります。
免責事項
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