在宅看護論Ⅱ シラバス例

在宅看護論
ナビ先生
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目的

在宅療養者を支える家族の理解と、家族に対する看護の理論・実践を学び、家族看護の視点を持って在宅看護を展開できる能力を育成する。

目標

  1. 家族の構造と機能を理解し、現代社会における家族の多様性を説明できる。
  2. 家族看護における基本概念や理論を理解し、事例に適用できる。
  3. 家族への具体的な看護アプローチを説明し、場面に応じた支援が検討できる。
  4. 家族看護における看護師の役割を多面的に捉え、実践的に考察できる。
  5. 家族アセスメントの方法を理解し、ツールを使った支援ができるようになる。

授業内容(各回90分)

  1. 家族構造と家族機能の理解
     ・現代社会における家族の定義と多様化(核家族、ひとり親家庭、多世代同居、同性カップルなど)
     ・家族の主な機能(情緒的支援、社会化機能、介護機能など)
     ・社会的背景(少子高齢化、女性の就労、共働き世帯増加)と家族の役割の変化
     ・事例:高齢者と二人暮らしの娘の事例を通じた構造・機能の読み取り
  1. 家族看護の基本的概念と在宅における意義
     ・家族看護とは何か、個人看護との違い
     ・在宅ケアにおける家族の役割(介護者・意思決定者・生活支援者など)
     ・介護に伴う負担(身体的・精神的・経済的)とその支援の必要性
     ・ワーク:自分の家族をモデルにした役割分析
  1. 家族看護に関する理論①(家族システム理論など)
     ・家族を「相互に影響し合うシステム」として捉える視点
     ・ボーエンの家族システム理論
     ・看護師の関わりによる家族全体への影響の理解
     ・事例:病気の子どもを抱える家族と兄弟児の関係
  1. 家族看護に関する理論②(発達段階・ライフサイクル)
     ・家族のライフサイクル(形成期、拡大家族期、縮小期など)と看護支援の違い
     ・家族発達理論の視点から、介入のタイミングや関わり方を検討
     ・ストレスコーピング理論(ラザルスの理論)とその応用
     ・図解:家族ライフサイクルと在宅看護のニーズの変化
  1. 家族への看護アプローチの方法
     ・訪問時の関わり方(信頼形成、ニーズ把握)
     ・家族面接の進め方と留意点
     ・コミュニケーション技術(開かれた質問・感情の受容)
     ・多職種連携での家族支援の一環としての看護師の役割
     ・演習:家族面接のロールプレイ
  1. 家族看護における看護師の役割
     ・家族の意思決定支援と看護師の立ち位置
     ・介護者のセルフケア支援(レスパイトケアの紹介など)
     ・ヤングケアラーや障害者家族への支援視点
     ・行政・地域資源の活用(包括支援センター、家族会など)
     ・事例:認知症高齢者とその介護者家族を支える訪問看護師の関わり
  1. 家族看護の実際(事例を用いた多面的分析)
     ・事例をもとに家族の強みと課題を分析
     ・感情の受容、介護者の葛藤、家族内の対立への対応
     ・チーム内カンファレンスでの看護師の発言の視点
     ・演習:模擬カンファレンスでの意見交換とフィードバック
  1. 家族アセスメントの方法と支援への活用
     ・ジェノグラム・エコマップの書き方、読み方
     ・家族関係・資源・ストレスの可視化
     ・アセスメントに基づいた看護計画の立案
     ・演習:模擬事例をもとにエコマップ作成と看護介入立案
新人ちゃん
新人ちゃん

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