科目名
基礎看護技術(バイタルサイン、フィジカルアセスメント)
授業の目的
看護実践における基礎となる観察技術として、フィジカルアセスメントの知識と技術を習得し、患者の状態変化を的確に捉え、看護判断につなげる力を養う。
到達目標
- フィジカルアセスメントの意義と目的を理解し説明できる。
- 各アセスメント技術の基本的手順と観察ポイントを理解できる。
- 患者の状態を多面的に捉える観察力を身につけることができる。
- 得られた情報から適切な看護判断を考察できる。
授業内容(全10回)
第1回 フィジカルアセスメントの意義と目的
- 観察とは何か、看護における観察の役割
- フィジカルアセスメントの定義と看護実践における重要性
- 主観的情報と客観的情報の違い
- 看護過程におけるアセスメントの位置づけ
第2回 フィジカルアセスメントの基本技法
- 視診・触診・打診・聴診の概要と適応場面
- 各技法の基本操作と注意点
- 患者に不快感を与えない技法の工夫
- 正常所見と異常所見の見分け方の導入
第3回 バイタルサインの測定と評価
- 体温、脈拍、呼吸、血圧の測定手順と測定機器の扱い方
- 測定値の臨床的な意味と正常範囲の理解
- 異常値の初期対応の視点
- 記録・報告時の要点と看護記録への反映
第4回 呼吸器系のアセスメント
- 胸郭の形状と呼吸様式の観察
- 呼吸数、リズム、深さ、努力呼吸などの評価ポイント
- 呼吸音の種類と異常呼吸音の聴取(ラ音、喘鳴など)
- 呼吸困難や酸素化不全の徴候の理解
第5回 循環器系のアセスメント
- 心音の聴診方法とS1・S2の聞き分け
- 脈拍の性状(速さ・リズム・強さ)と末梢循環の評価
- チアノーゼ、浮腫、皮膚温などの末梢循環不全の観察
- 血圧変化や心拍異常の初期対応の視点
第6回 胸部(心肺)の統合的アセスメント
- 呼吸器・循環器系の相互関係の理解
- フィジカルデータをもとにした状態像の把握
- ケースを通して異常所見の読み取り練習
- 心肺異常時の早期発見と報告のタイミング
第7回 腹部のアセスメント
- 腹部の視診(膨隆、瘢痕、動き)の観察
- 腸雑音の聴診と分類(正常・減弱・消失・亢進)
- 打診による鼓音・濁音の判断と臓器境界の推測
- 触診の順序と圧痛、反跳痛などの評価
- 急性腹症を疑う所見の理解
第8回 筋骨格系のアセスメント
- 関節の可動域(ROM)の測定と筋力評価の基本
- 姿勢や歩行の観察、変形・拘縮の確認方法
- 骨折、捻挫、筋萎縮などの疑いを持つ視点
- 日常生活動作(ADL)との関連の理解
第9回 脳神経系のアセスメント
- 意識レベルの評価(JCSとGCSの違いと使用法)
- 瞳孔の対光反射・左右差の観察
- 運動機能・感覚機能の簡易チェック法
- 神経学的変化の早期発見の視点(麻痺、しびれ、ふらつきなど)
第10回 状態変化の兆候と異常の早期発見
- フィジカルアセスメントにおける「正常」と「異常」の見極め方
- バイタルサインや身体所見における危険なサイン(red flags)の理解
- 急変の前兆となる観察所見(例:意識変容、皮膚蒼白、冷汗、呼吸パターンの変化など)
- 異常を早期に発見し、報告・記録・対応につなげるための実践的視点
- チェックリストを活用したシステマティックな観察手順の紹介
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本教材のご利用にあたって
1. 教材の目的と活用方法について
本教材は、授業の「幹」となる設計を目的としており、貴校のカリキュラムや学習レベルに応じたアレンジを推奨しています。具体的には、スライドや板書の追加、発問の工夫など、先生ご自身の教育スタイルに合わせてご活用いただけます。
2. AIツールを活用した資料作成について
本資料は、AIツールを活用して初稿を作成し、その後、看護教員としての経験や視点を反映させながら内容の精査・調整を行っています。効率化と質の両立を目指し、忙しい現場の先生方が実際に使用できる形に整えました。
使用前には、必ず内容やエビデンスをご確認のうえ、授業内容に適した最終的な調整を行ってください。
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