「学生のために、頑張ってきたはずなのに」
「やりがいを感じられなくなってきた」
「正直…もう、教えるのがしんどい」
看護教員として、情熱をもって教壇に立ってきた。
でもある日ふと、「あれ?こんなに疲れてたっけ」と気づく瞬間があります。
これは、特別なことではありません。
“教える人”が陥りやすい、誰にでも起こりうる心の疲労です。
看護教員という仕事の「消耗ポイント」
看護教員は外から見ると安定していて、
「現場よりラクなんでしょ?」と思われがちです。
でも実際は…
- 教案・資料作りに追われ
- 実習引率で責任も大きく
- 時には学生の不適応や態度に悩み
- 上司からの評価や大学のルールに縛られ
- 感謝も成果も見えにくい
その中で、自分の気力やモチベーションが削れていくのは、自然なことなのです。
疲れているサインに気づこう
教えることに疲れてきたとき、こんなサインは出ていませんか?
- 学生の言動にいつも以上にイライラする
- 「また授業か…」と気が重い
- 資料づくりに手がつかない
- 周囲の教員と距離をとりたくなる
- 休日も仕事のことが頭から離れない
どれか一つでも当てはまったら、あなたの中に“リセット”が必要なタイミングが来ています。
リセットする技術①:「手を抜く」ことにOKを出す
まじめな教員ほど「ちゃんとしなきゃ」と思いがちです。
でも、疲れているときは“あえて”手を抜くことが大事。
- 授業スライドは完璧じゃなくていい
- 学生対応も「来た人から」にする
- 会議は最低限の発言だけにする
- 返信は翌日にする、でもOK
これは「さぼる」ではありません。自分を守る技術です。
100点を続けるのではなく、「今日は60点でもやれた」で十分です。
リセットする技術②:「教える」以外の時間を大切にする
人に与える仕事だからこそ、自分を満たす時間が不可欠。
おすすめは、“誰にも教えない時間”を意識的に作ることです。
- 美術館や映画館で「受け取るだけ」の体験をする
- ソロ旅で、誰にも教えない時間を過ごす
- 好きな本を「自分のためだけ」に読む
- 看護と関係ない趣味に没頭する
誰かのためにばかり使っていた時間を、
自分に取り戻すことがリセットの第一歩になります。
リセットする技術③:「辞める」「離れる」も立派な選択肢
どうしても限界を感じるなら、思い切って
- 休職する
- 非常勤に切り替える
- 転職して環境を変える
- 一時的に現場に戻ってみる
というのも、立派なリセット方法です。
大切なのは、「今の働き方が、自分に合っていないかもしれない」と認めること。
そして、「教えること=一生続けなきゃいけない」わけではない、と自分を許すことです。
おわりに:それでもあなたは、誰かに教えてきた人だから
今、あなたが「疲れた」と感じているのは、
一生懸命やってきた証です。
大丈夫、あなたの中にはまだ「教える力」が眠っている。
それを再び取り出すためには、一度しまう時間が必要なのです。
だから、無理に頑張らないでください。
まずは、立ち止まってもいい。離れてもいい。
リセットすることで、また“教えることの喜び”に出会える日がきっときます。